この節では、事業所全体の危険物保安をまとめる「危険物保安統括管理者」について学ぶ。ひとまず次の3点だけ押さえておけばよい。
同一事業所内で複数の製造所等を有し、かつ第4類危険物を大量に貯蔵・取り扱う製造所等の所有者等は、危険物保安統括管理者を定め、事業所における危険物の保安に関する業務を統括して管理させなければならない。
製造所等の所有者等は、危険物保安統括管理者を選任したとき、または解任したときは、遅滞なく市町村長等(所轄消防長・消防署長等)に届け出なければならない。
危険物保安統括管理者になるための資格要件は法律上は規定されていない。ただし、事業所において事業の実施を統括管理する者であることが求められるので、一般には工場長などの管理職が選任される。
次の製造所等では、危険物保安統括管理者を選任しなければならない。
| 対象となる製造所等 | 貯蔵・取扱う第4類危険物の数量要件 |
|---|---|
| 製造所 | 指定数量の倍数が3,000以上 |
| 一般取扱所 | 指定数量の倍数が3,000以上 |
| 移送取扱所 | 指定数量の倍数が1以上(= 指定数量以上) |
※「指定数量の倍数」は、実数量 ÷ 指定数量で計算する。複数品目や複数設備がある場合は、品目ごとに(数量 ÷ 指定数量)を合算して判断する(例:第4類の異なる品目をまとめて取り扱う場合の合算)。
※本節は、「同一事業所で複数の製造所等を有する場合」を想定している。実務では、事前に所轄消防へ確認しておくと安心である。
この節では、危険物保安統括管理者の選任が必要となる規模の事業所における自衛消防組織について学ぶ。
そのような事業所の所有者等は、当該事業所に自衛消防組織を必ず置かなければならない。
自衛消防組織は、事業所の規模・危険物の種類や数量に応じて、法令で定める基準以上の人員と、必要な消防資機材(例:化学消防自動車・泡消火設備・無線・防火衣など)を備えて編成する。
代表的な自衛消防組織の構成例は、次のとおりである。
製造所等の所有者等が危険物保安統括管理者を選任または解任したときの届出先として、正しいものはどれか。