発火点と引火点

発火点とは、外部から炎や火花などの火源を加えなくても、物質内部で進む発熱反応によって温度が上昇し、自然に発火を始める最も低い温度をいいます。

引火点とは、液面付近に火炎や火花などの着火源を近づけた際に、空気中に燃焼を維持するのに十分な濃度の蒸気が液面から立ちのぼる、最も低い温度をいいます。

自動車用ガソリンは発火点がおよそ300°C、引火点が–40°Cとされているため、周囲温度が20°C前後では自然発火の心配はありません。しかし、電気火花など何らかの着火源があると容易に引火する危険性が高まります。

軽油は発火点がおよそ220 °C、引火点は45 °C以上とされており、自動車用ガソリンに比べて低い温度で自己発火しやすい性質があります。そのため、周囲温度が約20 °C程度では引火しにくいものの、密閉された空間などで温度が上昇すると引火の危険性が高まります。

引火点が100°C以上の第4類危険物は「高引火点危険物」と呼ばれ、その取扱いを行う製造所などには、基準に関して特別な措置が認められています。

法別表第1:第4類危険物の分類

※「水溶性」「非水溶性」という区分は、指定数量を前提とした法令上の分類であり、単に「水に溶ける」「溶けない」という物理的性質を示すものではありません。

可塑剤とは、材料に柔軟性を付与し、加工性を高めるために添加される物質を指します。主にフタル酸系が用いられますが、その他にも多様な種類があり、一般には20~30種ほどが広く利用されています。

クイズ①

次のうち、第4類危険物の分類で品名が特殊引火物に該当しない物品はどれか?

クイズ②

(...)に当てはまるものを選んでください。
第1石油類の定義では「1気圧において引火点が(...)のものとする。

クイズ③

法別表第1の第3石油類の定義で正しいものを選んでください。

次は危険物の指定数量に進みます。

危険物の指定数量