事故発生時の応急措置

この節では、危険物の流出などの事故が起きたときに行う 応急措置と、その実施を支える法律上のルールをまとめます。

  • ねらいは被害を広げないこと。流出・拡散を止めて、危険物を安全な状態に近づける。
  • その場で動く人(所有者等・発見者)と、あとから命令を出す人(市町村長等)の役割分担が決まっている。
  • 試験では、「誰の義務か」「通報先はどこか」「命令権者は誰か」の3点セットで問われやすい。

事故発生時の応急措置と措置命令

製造所、貯蔵所または取扱所(以下、製造所等といいます)の所有者等は、 危険物の流出などの事故が発生したときは、直ちに、 引き続く流出・拡散の防止、流出した危険物の除去、その他の災害防止のための 応急措置を講じなければなりません。

また、事故を発見した者は、直ちに、その旨を 消防署市町村長の指定場所警察署、 または海上保安関係機関通報しなければなりません。

市町村長等は、必要があると認めるときは、所有者等に対して 上記の応急措置を講ずべきことを命ずる(応急措置命令)ことができます。

まずはここだけ押さえよう!

  • 誰が何をするか:所有者等=応急措置の実施義務/発見者=通報義務。
  • 通報先の並び:消防署・市町村指定場所・警察署・海上保安関係機関。
  • 命令権者:市町村長等が応急措置命令を発出できます。

火災を発見した場合 / 消防法(第24条)

ここでは「火事を見つけた人がまずやること」をおさえます。
ポイントは発見者に通報義務があることと、まわりの人にも協力義務があること。
「誰が・いつ・どこへ・周りはどう動くか」をセットで覚えておきましょう。

補足:通報義務と協力義務(第24条)

火災を発見した者は、遅滞なく(ためらわずすぐに)、 これを消防署または市町村長の指定した場所に 通報しなければなりません。

また、すべての人は、その通報が最も迅速に到達するよう協力しなければなりません。 (電話を代わったり、道案内したり、とにかく一番早く届くルートを手伝うイメージ。)

まずはここだけ押さえよう!

  • 誰が:火災を発見した者が通報義務者です。
  • いつ遅滞なく(ためらわず直ちに)。
  • どこへ消防署または市町村指定場所
  • 周囲の義務最も迅速に到達するよう協力します。

出る出るポイント!

  • 現場イメージは「見つけたらすぐ119番」。 構内なら非常通報設備・火災報知設備のボタンを押す動きとセットで覚えよう。
  • 通報して終わりじゃない。安全の確保と初期対応 (避難誘導・遮断・冷却など)も同時にスタートする流れでイメトレしておこう。

火災を発見した場合 / 消防法(第25条)

第25条は、火災が発生したときに消防隊が到着するまでと、 到着したあとに現場の人たちがどう動くかを定めた条文です。
製造所などの関係者総務省令で定める者は、 消防隊が現場に着くまでのあいだ、可能な範囲で初期消火延焼防止人命救助を行います。
さらに、消防隊が到着したあとは、建物の構造や要救助者の有無・位置など、 消火や人命救助に必要な情報を提供する役割も負っています。

補足:充到着までの初期対応と協力・情報提供(第25条)

火災が発生したときは、当該消防対象物の関係者(所有者・管理者・占有者 等) および総務省令で定める者は、消防隊が現場に到着するまで、 可能な範囲で初期消火延焼防止人命救助を行わなければなりません。

上記の場面では、現場付近にいる者も、 これらの活動に協力しなければなりません。 (安全を最優先し、危険な行為は避けます)

火災現場において、消防吏員・消防団員は、関係者や総務省令で定める者に対し、 建物の構造、要救助者の有無・位置、その他消火・延焼防止・人命救助に必要な事項情報提供を求めることができます。

まずはここだけ押さえよう!

  • 誰が関係者+総務省令で定める者が主役。
  • 到着まで:可能な範囲で初期消火・延焼防止・人命救助を行う。
  • 到着後消防吏員・消防団員に構造や要救助者の情報を提供する。

出る出るポイント!

  • 総務省令で定める者(施行規則第46条)は、 火災を発生させた者火災の発生に直接関係がある者当該消防対象物の居住者または勤務者のこと。
  • 第24条は通報義務メイン、第25条は 初期対応+協力+情報提供がテーマと押さえておく。

ひっかけ注意!

  • 到着までの義務は「関係者+省令で定める者」。近隣の一般人だけの義務ではない。
  • 協力義務は「現場付近に在る者」。第24条の通報協力とごっちゃにしない。
  • 安全最優先:危険が大きい場合は無理な初期消火はしない(避難・遮断を優先)。
  • 情報提供の相手は消防吏員・消防団員。警察官あてではない。
  • 情報の中身は「構造/要救助者の存否・位置/消火等に必要事項」。所有権や賠償の話ではない。
  • 到着後も協力:到着したら終わりではない。誘導・立入管理など要請に従う。
  • 省令の条番号は施行規則第46条。条文番号の取り違えに注意。
このページのまとめ

この節では第24条(通報)第25条(到着までの対応+情報提供)をセットで押さえます。
一言で言うと、「まず知らせる(24条)→着くまで・着いたあとに動く(25条)」という流れです。

第24条(通報)

  • テーマ:火災を誰が・どこへ・いつ知らせるか。
  • 誰が:火災を発見した者
  • いつ遅滞なく(ためらわず直ちに)。
  • どこへ消防署 または 市町村指定場所
  • 周囲の役割最も迅速に到達するよう協力する。

第25条(到着までの対応+情報提供)

  • テーマ:消防が到着するまでの初期対応と、到着後の情報提供
  • 誰が関係者+総務省令で定める者(近隣の者は協力)。
  • 到着まで:可能な範囲で初期消火・延焼防止・人命救助を行う。
  • 到着後消防吏員・消防団員に構造・要救助者の有無などを情報提供する。
  • 原則安全最優先(無理な消火はしない/避難・遮断を優先)。

試験では、第24条=通報義務第25条=初期対応+協力+情報提供という 役割の違いを意識しておくと整理しやすくなります。

クイズ

火災を発見した者が (消防法第24条に基づき) 通報する先として誤っているものはどれか。

次は第1章41節:第1章のまとめに進みます。

第1章のまとめ