所有者等の義務(維持・管理)
すべての製造所等の所有者等は、当該施設の 位置・構造・設備が技術上の基準に 常に適合するよう維持・管理しなければなりません。
市町村長等は、製造所等の位置・構造・設備が技術上の基準に 適合していないと認めるとき、その所有者等に対し、 基準に適合させるための修理・改造・移転を 命ずる(変更命令)ことができます。
用語の確認:
- 所有者等=所有者・管理者・占有者で権限を有する者の総称(試験では「所有者等に限る?」の言い換えに注意)。
- 技術上の基準=危険物施設の安全を確保するための構造・設備・運用上の標準。新設時だけでなく稼働中も継続して充足が必要。
- 変更命令=市町村長等が基準不適合を是正させるために出す命令。内容は修理・改造・移転(覚え方:修・改・移)。
出題で狙われるポイント:
- 誰が義務者? → 所有者等(×「危険物保安監督者のみ」ではない)。
- いつまで? → 常時(×「認可時点で満たせばよい」)。
- 誰が命じる? → 市町村長等(×「所轄消防署長」)。
- 何を命じられる? → 修理・改造・移転(×「営業停止を必ず命じる」ではない)。
- 対象は? → 位置・構造・設備(運用ルールは別の規定〈予防規定〉で担保)。
理解を深めるミニ例:
- 老朽化で防油堤が基準高さに不足→修理命令。
- 配管材質・継手が基準非適合→基準材への改造命令。
- 隣接地の状況変化で保有空地が不足→配置換えを伴う移転命令。
頻出ひっかけ回避:
- 「市区町村等の認可」は予防規定の話。
本節は維持義務と市町村長等の変更命令の話題。 - 「消防署長の命令」→×(正しくは市町村長等)。
- 「検査合格時だけ基準適合でよい」→×(常時適合)。
クイズ
次は第1章18節:定期点検に進みます。