この節では、製造所等の構造・設備の保安を担当する「危険物施設保安員」について学ぶ。ひとまず次の3点だけ押さえておけばよい。
法令で定める製造所等の所有者等は、危険物施設保安員を定めなければならない。危険物施設保安員は、製造所等の構造・設備の保安に関する業務を行う。
危険物施設保安員は、危険物保安監督者の指揮の下で、日常の巡視・点検、異常時の措置、保安記録の作成・保管などの業務を実施する(具体的な内容は保安規程に従う)。
学習メモ:危険物施設保安員は「選任義務のある役職」である。危険物の取扱そのものを行う場合は、別途危険物取扱者の要件(本人が有資格者、または有資格者の立会い)が関わる点にも注意しておく。
次の製造所等では、危険物施設保安員を定めなければならない。
| 対象となる製造所等 | 貯蔵・取扱う危険物の数量等 |
|---|---|
| 製造所 | 指定数量の倍数が100以上 |
| 一般取扱所 | 指定数量の倍数が100以上 |
| 移送取扱所 | 指定数量の多少にかかわらず、すべての移送取扱所で定める |
※「指定数量の倍数」は、実数量 ÷ 指定数量で算定する。複数品目がある場合は、品目ごとに(数量 ÷ 指定数量)を合算して判断する。
※鉱山保安法など他法令の適用を受ける製造所・移送取扱所・一般取扱所は対象外である。
危険物施設保安員になるための法律上の資格要件は定められていない。そのため、危険物取扱者でない者や実務未経験者であっても選任できる。ただし、必要な教育・訓練をどのように実施するかは事業者の責任となる。
危険物施設保安員を選任・解任したときの届出義務はない。
役割のイメージ(工場の場合)は、危険物保安統括管理者=工場長/危険物保安監督者=課長/危険物施設保安員=主任と考えると整理しやすい。実務では事業所の規模や組織によって役職名が変わることがある。
製造所等の所有者等は、危険物施設保安員に次の業務を行わせなければならない。
危険物施設保安員の業務は「構造・設備の保安」が中心である。キーワードは点検 → 記録・保存 → 異常時の連絡 → 応急措置の流れ。
とくに誰に連絡するか(危険物保安監督者)と、何を保存するか(点検結果と講じた措置)をセットで押さえておくと、選択肢の言い換え問題に強くなる。
危険物施設保安員の役割に関する説明として、正しいものはどれか。