37節:消火設備と設置基準

消火設備と設置基準

消火設備は、消火能力や設置場所などに応じて、第1種から第5種までの5区分に分けられる。

まずは、それぞれの区分にどんな設備が入るのかを一覧で押さえておく。

消火設備の種類

消火設備の種類
区分消火設備の種類
第1種
屋内消火栓設備屋外消火栓設備
第2種スプリンクラー設備
第3種
水蒸気消火設備水噴霧消火設備泡消火設備不活性ガス消火設備ハロゲン化物消火設備粉末消火設備
第4種大型消火器
第5種
小型消火器乾燥砂膨張ひる石膨張真珠岩水バケツ水槽
補足:エアゾール式簡易消火具

エアゾール式簡易消火具は、消火設備には含まれない。消火器とも別枠の「エアゾール式簡易消火具」として、専用の技術基準が定められている。

所要単位と能力単位

所要単位は、製造所などにどれだけの消火能力を持つ消火設備が必要かを示す基準値である。建築物やその他の工作物の規模、取り扱う危険物の量などに応じて、下の表の区分から求める。

能力単位は、各消火設備が持つ消火能力を表す基準値である。所要単位と対応させて、必要な台数や設置規模を決める。

まずはここだけ押さえよう!

  1. 施設の規模と危険物の量から、下の表で所要単位を求める。
  2. 採用する消火設備ごとの能力単位を確認する。
  3. 必要台数 = 所要単位 ÷ 能力単位(端数は切り上げ)。

所要単位に対応する消火設備の消火能力の基準

所要単位に対応する消火設備の消火能力の基準
製造所等の構造
及び危険物
項目1所要単位当たりの数値
製造所
取扱所
耐火構造延べ面積100㎡
不燃材料延べ面積50㎡
貯蔵所耐火構造延べ面積150㎡
不燃材料延べ面積150㎡
屋外の製造所等―外壁を耐火構造とし、その水平最大面積を建坪とする建物とみなして算定する。
危険物―指定数量の10倍
補足:所要単位の計算(式と例)

所要単位は、次の合計で求める。

所要単位 = (延べ面積 ÷ 100㎡) + (指定数量の倍数 ÷ 10)

  1. 危険物の量から指定数量の倍数を求める(例:ガソリン2,000L ÷ 200L)。
  2. 建築側は延べ面積を100㎡で割る(耐火構造の場合)。
  3. 二つを合計して所要単位とする(端数が出た場合は、その後の必要台数計算で切り上げ)。

例:耐火構造の製造所(延べ面積300㎡)で、ガソリン2,000Lを貯蔵・取扱う場合。
指定数量の倍数 = 2,000L ÷ 200L = 10 → (10 ÷ 10 = 1)
面積側 = 300㎡ ÷ 100㎡ = 3
合計:所要単位 = 1 + 3 = 4

なお、電気設備に対する消火設備は、電気設備がある場所の面積100㎡ごとに1個以上を設置する。

出る出るポイント!

  • 面積基準はセットで覚える:製造所・取扱所=耐火100㎡/不燃50㎡、貯蔵所=耐火150㎡/不燃150㎡(両方150)。
  • 数量側の単位は「指定数量の10倍で1所要単位」。流れは「取り扱い量 ÷ 指定数量 → 10で割る」で一本にしておく。
  • 消火設備の種別セット:第1種=屋内・屋外消火栓/第2種=スプリンクラー/第3種=泡・不活性ガス・ハロゲン化物・粉末/第4種=大型消火器/第5種=小型消火器+乾燥砂+膨張ひる石・膨張真珠岩+水バケツ・水槽。

ひっかけ注意!

  • 屋外の製造所だからといって「面積はノーカウント」とはならない。外壁を耐火構造+水平最大面積を建坪とみなして、面積側もしっかり所要単位に入れてくる問題が多い。
  • 切り上げは「必要台数を出すときだけ」。所要単位の途中計算で切り上げると、用意された誤答にまっすぐ突っ込むパターン。
  • 種別の入れ替えも定番トラップ。とくに第2種↔第3種、第4種↔第5種を入れ替えた選択肢は要注意。先に頭の中でセットを思い出してからマークする。

設備基準

製造所等に消火設備を設置するときの設備基準(種類・能力・配置など)は、下表のとおりである。

表中の第3種(※印)の消火設備については、充てんする消火薬剤量を、防護対象物の火災を有効に消火できる量以上とする。

種別の設備基準テーブル

種別の設備基準テーブル
区分消火設備の種類設備基準
第1種屋内消火栓設備各階ごとに、その階のどの位置からでも最寄り(=一の)ホース接続口までの水平距離が25m以内となるように設置する。
屋外消火栓設備防護対象物のどの位置からでも最寄り(=一の)ホース接続口までの水平距離が40m以内となるように設置する。
第2種スプリンクラー設備ヘッドを天井または小屋裏に設置し、防護対象物のどの位置からでも最寄り(=一の)ヘッドまでの水平距離が1.7m以内となるように配置する。
第3種水蒸気消火設備蒸気放出口を、対象危険物の火災を有効に消火できる位置に配置する。
水噴霧消火設備噴霧ヘッドを、防護対象物のすべての表面がヘッドからの水噴霧で有効に消火可能な空間内に含まれるよう配置する。
泡消火設備
※(固定式)
泡放出口などを、対象に応じて標準噴射量で有効に消火できる必要個数だけ、適切な位置に設置する。
泡消火設備
※(移動式・屋内設置)
泡消火栓は、各階のどの位置からでも最寄り(=一の)ホース接続口までの水平距離が25m以内となるように設置する。
泡消火設備
※(移動式・屋外設置)
泡消火栓は、防護対象物のどの位置からでも最寄り(=一の)ホース接続口までの水平距離が40m以内となるように設置する。
不活性ガス消火設備
※ ハロゲン化物消火設備
※ 粉末消火設備
※(固定式)
吹出口・ノズルなどを、防護対象物の火災を有効に消火できるよう配置する。
不活性ガス消火設備
※ ハロゲン化物消火設備
※ 粉末消火設備
※(移動式)
ホース接続口は、防護対象物のどの位置からでも最寄り(=一の)ホース接続口までの水平距離が15m以内となるように設置する。
第4種大型消火器防護対象物のどの位置からも、最寄り(=一の)大型消火器までの歩行距離が30m以内となるように設置する。
第5種小型消火器
乾燥砂
膨張ひる石
膨張真珠岩
水バケツ
水槽
地下タンク貯蔵所/簡易タンク貯蔵所/移動タンク貯蔵所/給油取扱所/販売取扱所
※ 第5種の典型的な設置対象。名称の入れ替えミスに注意(とくに給油取扱所を見落としがち)。
上記以外の製造所等では、防護対象物のどの位置からも最寄り(=一の)第5種消火設備までの歩行距離が20m以内となるように設置する。
補足:充てんする消火薬剤量

※ 第3種のうち、泡/不活性ガス/ハロゲン化物/粉末は、充てんする消火薬剤量を「防護対象物の火災を有効に消火できる量以上」とする。
※ 防護対象物=当該消火設備で保護・消火すべき製造所等の建築物・その他の工作物・危険物の総称。

出る出るポイント!

  • 距離の種類は、第1〜第3種が水平距離、第4・第5種が歩行距離(通行経路)。
  • 「一の」は最寄りの意味。どの地点からも最も近い接続口・ヘッド・消火器までの距離で判定する。
  • 数字はセットで覚える:屋内消火栓25m/屋外消火栓40m/スプリンクラー1.7m/泡(移動式・屋内)25m/泡(移動式・屋外)40m/ガス類等(移動式)15m/第4種30m/第5種20m。
  • 第5種の代表的な設置対象は、地下タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・給油取扱所・販売取扱所の5つ。

ひっかけ注意!

  • 水平距離と歩行距離、25/40/30/20mの組合せを入れ替える選択肢がよく出る。
  • 「屋外だから距離基準なし」とする記述は誤り。屋外でも表の距離基準に従う。
  • 「消火」を消化と書き換えた選択肢は誤り。用語の漢字ミスに注意。
  • 第5種の設置対象で給油取扱所だけを外した列挙は定番のひっかけ。

消火の困難性による基準

製造所等の規模・形態・危険物の種類・指定数量の倍数などから、その場所の消火の困難性を判定し、区分に応じて設置すべき消火設備を定める。
(政令第20条第1項第1〜3号の要旨)

消火の困難性による区分と必要な消火設備
区分消火設備
第1種第2種第3種第4種第5種
①著しく消火が困難どれか1つ設置必ず設置必ず設置
②消火が困難---必ず設置必ず設置
③その他の製造所等
(①②以外のもの)
----必ず設置

【A】著しく消火が困難な製造所等

【A】著しく消火が困難な製造所等
製造所等の種類設置対象
製造所/
一般取扱所
  1. 指定数量の100倍以上の危険物を取り扱うもの
    ※ 高引火点危険物のみを100℃未満で取り扱うものなど、一部の例外を除く。
  2. 延べ面積1,000㎡以上の製造所等
  3. 高さ6m以上の部分に危険物を取り扱う設備を有するもの
    ※ 高引火点危険物のみを100℃未満で取り扱う場合は除外。
  4. (部分設置の一般取扱所など、細かい条件はここでは省略)
屋内貯蔵所
  1. 指定数量の150倍以上の危険物を貯蔵・取扱うもの(高引火点危険物のみを貯蔵・取扱うものは除く)
    ※ 第72条第1項に規定する危険物や高引火点危険物のみの場合などは除外。
  2. 貯蔵倉庫の延べ面積150㎡超
    ※ 150㎡以内ごとに不燃区画している倉庫など一部は除外。
  3. 軒高6m以上の平屋建
  4. (以下、省略)
屋外タンク貯蔵所
屋内タンク貯蔵所
  1. 液体の危険物を貯蔵・取扱うタンクで、次のいずれかに該当するもの
    ※ 第6類および高引火点危険物のみを100℃未満で貯蔵・取扱うタンクは除く。
    • ア. 液表面積40㎡以上
    • イ. 高さ6m以上
    • ウ. (以下、省略)
屋外貯蔵所
  1. 塊状の硫黄のみを、地盤面に設けた囲いの内側で貯蔵・取扱うもので、囲い内部の面積が100㎡以上のもの。
  2. 次のいずれかを貯蔵・取扱う屋外貯蔵所で、指定数量の100倍以上のもの。
    • ア. 第2類の危険物のうち引火性固体(引火点21℃未満)
    • イ. 第4類の危険物のうち第1石油類またはアルコール類
移送取扱所
  1. 移送基地内に存する移送取扱所は、すべて該当
    ※ 危険物の種類・数量にかかわらず、「移送基地内」であれば一律に著しく消火が困難。
給油取扱所
  1. 一方開放型・上階付きの屋内給油取扱所
  2. セルフ給油所(顧客に自ら給油させる方式の給油取扱所)
    ※ 試験ではガソリンなど引火点40℃未満の第1石油類を扱うセルフスタンドをイメージすればOK。

出る出るポイント!

  • 製造所/一般取扱所:100倍・延べ1,000㎡・高さ6mのどれかに当てはまったら「著しく消火困難」。
  • 屋内貯蔵所:150倍・延べ150㎡超・軒高6m以上の平屋。
  • 屋外/屋内タンク貯蔵所(液体):液表面積40㎡以上 または 高さ6m以上。
  • 屋外貯蔵所(硫黄):塊状の硫黄+囲い内100㎡以上。
  • 屋外貯蔵所(品目条件):第2類の引火性固体 または 第4類の第1石油類/アルコール類で、指定数量100倍以上。
  • 移送取扱所:移送基地内の移送取扱所は全部「著しく消火困難」。
  • 給油取扱所:一方開放型・上階付き屋内とセルフ給油所。

ひっかけ注意!

  • 「高引火点のみ」を扱う場合は多くの基準で除外側になる。数字だけ見て丸にしない。
  • タンク貯蔵所は第6類と「高引火点のみを100℃未満」は除外。
  • 屋内貯蔵所の面積は150㎡超(「以上」ではない)。
  • 屋外貯蔵所(硫黄)は「塊状のみ」「囲いの内側」を書き落としやすい。
  • 屋外貯蔵所(品目条件)は「品目はOR、数量はANDで100倍以上」。
  • セルフ給油所はガソリンなど引火点40℃未満の第1石油類を扱うイメージ。「21℃未満(引火性固体)」と数字を取り違えない。
  • 共通の落とし穴:以上/超、100倍/150倍、100℃/100㎡の見間違い、「いずれか=OR」「…で、…のもの=AND」「…を除く=除外」を正しく読む。

【B】消火が困難な製造所等

【B】消火が困難な製造所等
製造所等の種類設置対象
製造所/
一般取扱所
【A】の対象外で、次の①または②に該当するもの
  • ① 高引火点危険物(引火点100℃以上)のみを100℃未満で取り扱う場合は、延べ面積600㎡以上
  • ② 上記①以外で、次のいずれかに該当するもの
    • ア. 指定数量の10倍以上の危険物を取り扱う
    • イ. 延べ面積600㎡以上
    • ウ. (以下、省略)
屋内貯蔵所【A】の対象外で、次の①〜③のいずれかに該当するもの
  • ① 第2類または第4類の危険物(引火性固体・引火点70℃未満を除く)のみを取り扱う平屋建以外の屋内貯蔵所で、指定数量以上を貯蔵・取扱うもの
  • ② 特定屋内貯蔵所(特例対象:指定数量が50倍以下)で、指定数量以上を貯蔵・取扱うもの
  • ③ 上記①②以外で、次のいずれかに該当するもの
    • ア. 指定数量の10倍以上の危険物を貯蔵・取扱う(高引火点のみは除く)
    • イ. 貯蔵倉庫の延べ面積150㎡超
    • ウ. (省略)
屋外タンク貯蔵所
屋内タンク貯蔵所
【A】の対象外で、次のいずれにも該当しないもの(=除外条件)
  • ア. 高引火点危険物のみを100℃未満で扱うもの
  • イ. 第6類のみを扱うもの
屋外貯蔵所
  1. 塊状の硫黄のみを、地盤面に設けた囲い内で貯蔵・取扱うもので、囲い内部の面積5㎡以上100㎡未満
  2. 次のいずれかを扱う屋外貯蔵所で、指定数量の10倍以上100倍未満(≧10倍かつ<100倍)
    • ア. 第2類のうち引火性固体(引火点21℃未満)
    • イ. 第4類のうち第1石油類またはアルコール類
給油取扱所
  1. 屋内給油取扱所のうち、【A】の対象外となるもの
  2. メタノールまたはエタノールの危険物を取り扱う給油取扱所(屋内給油取扱所は除く)
第二種販売取扱所
  1. すべての第二種販売取扱所が該当

出る出るポイント!

  • 【A】と【B】の関係:まず【A】(著しく困難)に入るかを確認 → 外れたもののうち条件を満たすと【B】(消火が困難)。
  • 製造所/一般取扱所(B):高引火点100℃以上のみを100℃未満で扱う → 延べ600㎡以上。それ以外 → 指定数量10倍以上 または 延べ600㎡以上。
  • 屋内貯蔵所(B):① 第2・第4類のみ(引火性固体・70℃未満を除く)× 平屋建以外 × 指定数量以上
    ② 特定屋内貯蔵所(50倍以下)× 指定数量以上
    ③ それ以外で、指定数量10倍以上 または 延べ150㎡超。
  • 屋外貯蔵所(B):硫黄は囲い内5㎡以上〜100㎡未満。それ以外は指定数量10倍以上〜100倍未満で、第2類引火性固体(21℃未満) または 第4類第1石油類/アルコール類。
  • 給油取扱所(B):屋内給油取扱所のうち【A】対象外になるもの + メタノール・エタノールを扱う給油取扱所(屋内給油取扱所は除く)。
  • 第二種販売取扱所(B):すべてが【B】の対象。

ひっかけ注意!

  • タンク系(屋外・屋内タンク)で出てくる「高引火点のみ」「第6類のみ」は除外条件。ここを「対象」と読まない。
  • 硫黄の囲い内面積は5㎡以上〜100㎡未満(≧5かつ<100)。端の数字をよく出題される。
  • 屋外貯蔵所の数量は10倍以上〜100倍未満(≧10かつ<100)。100倍以上は【A】に飛ぶ境目。
  • 給油取扱所は「屋内を含む/含まない」の書き方に注意。メタノール・エタノールは屋内給油取扱所を除く。
  • 論理のキーワード:「いずれか」= OR、「…で、…のもの」= AND、「…のみ」= 除外トリガー。数値は以上/未満/超の語尾まで必ず確認。

【C】その他の製造所等

規模に関係なく、次の施設は第5種(=消火器)のみを設置すれば足りる:地下タンク貯蔵所/移動タンク貯蔵所/簡易タンク貯蔵所/第一種販売取扱所。

【C】その他の製造所等
製造所等の種類設置対象設置する消火設備
地下タンク貯蔵所全部第5種の消火設備を2個以上
移動タンク貯蔵所全部自動車用消火器で、次のいずれかを2個以上
  • 霧状の強化液消火器(充填量8L以上)
  • 二酸化炭素消火器(充填量3.2kg以上)
  • 粉末消火器(充填量3.5kg以上)
簡易タンク貯蔵所
第一種販売取扱所
全部
  1. 第5種の消火設備
  2. ただし、第1種・第2種・第3種または第4種の消火設備がすでに設置されている部分については、その有効範囲分の第5種消火設備の能力単位を5分の1まで減ずることができる。
製造所
一般取扱所
屋内貯蔵所
屋外タンク貯蔵所
屋内タンク貯蔵所
屋外貯蔵所
給油取扱所
【A】及び【B】の対象物以外のもの(=その他の製造所等)簡易タンク貯蔵所・第一種販売取扱所と同じ(第5種の消火設備のみ)

出る出るポイント!

  • 第5種=消火器。このセクションは「第5種だけで足りる施設」を押さえる。
  • 第5種のみで足りる施設は4つ:地下タンク/移動タンク/簡易タンク/第一種販売取扱所。
  • 地下タンクは第5種を2個以上。
  • 移動タンクは自動車用消火器を2個以上。種類は次のいずれか:霧状強化液8L以上/CO₂3.2kg以上/粉末3.5kg以上。
  • 簡易タンク・第一種販売取扱所は第5種を設置。第1〜第4種の消火設備がある有効範囲については、第5種の能力単位を1/5まで減らせる。
  • 【A】【B】の対象物以外の製造所・取扱所は、原則として「C=第5種だけ」の扱いになる。

ひっかけ注意!

  • 「有効範囲部分のみ軽減」。施設全体の第5種を1/5にするわけではない。
  • 軽減されるのは消火器の台数ではなく能力単位。「台数1/5」と読まない。
  • 単位のひっかけ:強化液はL、CO₂・粉末はkg。8L/3.2kg/3.5kgの組合せで覚える。
  • 「第一種販売取扱所」。「販売所」だけだと別物なので読み落とし注意。

消火設備と適応する危険物の火災

建築物・工作物・電気設備、そして危険物(第4類〜第6類)の火災にどの消火設備が適応するかを整理する。

例)水消火器(棒状)は第5類・第6類には適応するが、第4類(油火災など)には不適応である。また、泡消火器は第4類・第5類・第6類に適応するが、電気設備火災には感電の危険があるため適応しない。

まずはここだけ押さえよう!

  • ここでは第4類〜第6類の危険物火災に、どの消火設備が○か×かを整理する。
  • 水消火器(棒状)は第5類・6類には○だが、第4類(油火災)には×。
  • 泡消火器は第4類・5類・6類には○だが、電気設備火災には×(感電のおそれ)。
  • 電気設備火災に「水・泡」をかけるのはNG。電気には絶縁性のある消火設備を使う。

消火設備と適応する危険物の火災(第1種〜第3種)

消火設備と適応する危険物の火災(第1種〜第3種)
消火設備の区分建築物
その他
工作物
電気設備第4類第5類第6類
第1種
屋内または屋外消火栓設備
○−−○○
第2種
スプリンクラー設備
○−−○○
第3種(消火設備)
水蒸気または水噴霧消火設備
○○○○○
第3種(消火設備)
泡消火設備
○−○○○
第3種(消火設備)
不活性ガス消火設備
−○○−−
第3種(消火設備)
ハロゲン化物消火設備
−○○−−
第3種(消火設備)
粉末消火設備(りん酸塩類等)
○○○−○
第3種(消火設備)
粉末消火設備(炭酸水素塩類等)
−○○−−
第3種(消火設備)
粉末消火設備(その他のもの)
−−−−−

出る出るポイント!

  • 第1種・第2種(屋内/屋外消火栓・スプリンクラー)は「水系」なので、電気設備と第4類は基本×。
  • 電気設備の列で○が付くのは、絶縁性のあるガス・粉末系(不活性ガス・ハロゲン化物・粉末設備)だけ。
  • 粉末消火設備(りん酸塩類等)はオールラウンドな万能選手。建築物・電気設備・第4〜第6類のどこを見ても○が並ぶ。
  • 粉末消火設備(炭酸水素塩類等)は「建築物には向かない」のがポイント。建築物の列だけ「−」になっている。

ひっかけ注意!

  • 電気設備の火災に「屋内消火栓」「スプリンクラー」「水噴霧」など水系設備を選ばせる問題は典型的なひっかけ。
  • 第4類の油火災に「屋内/屋外消火栓設備」や「スプリンクラー設備」を選ばせる選択肢も要注意。油に水は基本NG。
  • 粉末消火設備(その他のもの)は、表のほとんどが「−」で埋まっている捨て選択肢になりがち。「万能っぽい名前」だからといって選ばない。

消火設備と適応する危険物の火災(第4種および第5種)

消火設備と適応する危険物の火災(第4種および第5種)
消火設備の区分建築物
その他
工作物
電気設備第4類第5類第6類
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
水消火器(棒状)
○−−○○
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
水消火器(霧状)
○○−○○
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
強化液消火器(棒状)
○−−○○
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
強化液消火器(霧状)
○○○○○
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
泡消火器
○−○○○
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
二酸化炭素消火器
−○○−−
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
ハロゲン化物消火器
−○○−−
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
粉末消火器(りん酸塩類等)
○○○−○
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
粉末消火器(炭酸水素塩類)
−○○−−
第4種(大型消火器)
または第5種
(小型消火器)
粉末消火器(その他のもの)
−−−−−
第5種
水バケツまたは水槽
○−−○○
第5種
乾燥砂
−−○○○
第5種
膨張ひる石または
膨張真珠岩
−−○○○
補足:第4種と第5種の追記

第5種の粉末系消火設備の適応範囲

第5種の消火設備である乾燥砂・膨張ひる石・膨張真珠岩は、第1類から第6類までのすべての危険物火災に適応する。

第3種(水蒸気・水噴霧)が第4類に適応する理由

第4類の火災に対しては、第4種・第5種の水消火器(霧状)は不適応だが、第3種の水蒸気または水噴霧消火設備は適応する。主な理由は次の2点である。

  1. ①水滴が非常に微細で均一に分布し、蒸発しやすく奪熱効果が大きい。
  2. ②気化時に体積が約1,650倍に膨張して燃焼面を覆い、酸素を遮断できる。

一方、水消火器(霧状)は放射距離を確保するため水粒子の粒径をある程度大きくする必要があり、上記の効果を十分に得にくいという性質がある。

電気設備火災に第3種が使えるポイント

電気設備火災に第3種の水蒸気または水噴霧消火設備が適応するのは、前記①・②の作用に加えて、次の理由による。

  • ③水粒子を極めて細かくすることで電気絶縁性が相対的に高まり、漏電・短絡のリスクを抑えられる。

でるでるポイント!

  • 第5種の乾燥砂・膨張ひる石・膨張真珠岩は、すべての危険物に横断的に適応(丸暗記)。
  • 水系の例外:第4種・第5種の水消火器(棒状/霧状)は×の場面があるが、第3種の水蒸気・水噴霧は油火災・電気設備に○(微粒化→冷却+窒息)。
  • 泡は電気設備×(感電の危険)だが、油火災では○。どの火災に何を使うかの切り分けを押さえる。
  • ガス系(不活性/ハロン)は電気設備に強い。ただし第5・第6類には×が多い。
  • 粉末は「種類で可否が変わる」(りん酸塩類等/炭酸水素塩類等/その他)ので、種類名もセットで覚える。
  • 実地選定の原則:感電回避>冷却>窒息(電気火災で水・泡を選ばないなど、まず安全性から)。

ひっかけ注意!

  • 「粉末=全部○」と決めつけさせる問題は誤答。種類ごとの可否を見ないとアウト。
  • 表の「建築物・その他の工作物」列と「電気設備」列で結果が逆転している行に要注意。横読みの取り違えが鉄板のひっかけ。
  • 記号は○=適応、−=不適応だけ。△や条件付きを勝手にイメージしない。
  • 泡消火設備で電気設備○と読ませる選択肢は要警戒(電気設備は原則×)。
  • ガス系は第5・第6類の列だけ−になっていることが多い。列の見落としに注意。

クイズ

危険物倉庫などに設置する消火設備について、「第3種消火設備」に区分されるものは次のうちどれか。

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