位置
移動タンク貯蔵所とは、車両に固定されたタンクに危険物を貯蔵し、取り扱う貯蔵所をいう。代表例はタンクローリーである。
移動タンク貯蔵所の種類
移動タンク貯蔵所の種類| 形式 | 概要 | 代表例 |
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| 単一車形式 | 車両そのものにタンクを固定している形式である(積載式以外)。 | タンクローリー (ストレート車) |
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| 被牽引車形式 | 牽引車がタンクを積んだ被牽引車を牽引する形式である。 積載式(タンクコンテナ等を積載)と、積載式以外の双方がある。 | トレーラーローリー、 タンクコンテナ牽引 など |
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移動タンク貯蔵所は、屋外の防火上安全な場所に常置するか、または壁・床・はり(梁)・屋根が耐火構造または不燃材料で造られた建築物の1階に常置する。
まずはここだけ押さえよう!
- 移動タンク貯蔵所=車両に固定したタンク(代表例:タンクローリー)。
- 形式は「単一車形式」と「被牽引車形式」の2種類に整理される。
- 常置場所は屋外の防火上安全な場所か、耐火・不燃構造の建物1階のいずれか。
出る出るポイント!
- 「常置する」=一定の場所に継続して置いておくこと(ざっくり言うと駐車しておくイメージ)。
- 常置場所を変更する場合は、原則として変更許可が必要。
- 屋内に常置できるのは、耐火・不燃条件を満たした建築物の1階のみである点をおさえる。
※ 本節は試験で頻出である。「常置」「耐火構造」「不燃材料」といった用語もセットで暗記する。
構造
危険物を貯蔵し、または取り扱う車両に固定されたタンク(以下、移動貯蔵タンク)は、厚さ3.2mm以上の鋼板(または同等以上の機械的性質を有する材料)で気密に製作する。
簡易タンク貯蔵所と同じく、ここでも「板厚3.2mm以上+気密」が基本セットである。まずはこの組み合わせをしっかり押さえておく。
まずはここだけ押さえよう!
- 厚さ3.2mm以上の鋼板でつくる。
- 気密に製作する(漏れないタンクが大前提)。
- 「簡易タンク」と同じく、板厚3.2mm+気密のセットで覚える。
水圧試験の条件
水圧試験の条件| 対象タンク | 試験圧力 | 時間・判定 |
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| 圧力タンク以外 | 70kPa | 10分間実施し、漏れ・変形がないこと。 |
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| 圧力タンク | 最大常用圧力の1.5倍 | 10分間実施し、漏れ・変形がないこと。 |
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出る出るポイント(水圧試験セット)
- 圧力タンク以外=70kPa×10分 … 簡易タンクの強度試験と同じ数値。
- 圧力タンク=最大常用圧力の1.5倍×10分 … 「1.5倍」がキーワード。
- どちらも「10分間+漏れ・変形なし」が判定条件。
ひっかけ注意(水圧試験)
- 圧力タンク以外と簡易タンクの「70kPa×10分」は同じセット。問題文で何のタンクかを必ず確認する。
- 1.5倍が出てきたら圧力タンク専用の条件。その他のタンクに当てはめない。
※ Pa(パスカル)は圧力の単位である。一般的な乗用車タイヤの空気圧はおよそ200〜250kPa程度である。
容量・間仕切の基準
容量・間仕切の基準| 項目 | 基準 | 補足 |
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| 総容量 | 30,000L以下 (アルキルアルミニウム等の一部危険物を除く) | 比重の例:ガソリン約0.75 → 30,000L ≒ 22.5t |
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| 間仕切 | 内部を4,000L以下ごとに完全な間仕切で区画する。 | 各区画は独立扱い(後述のマンホール・安全装置も区画ごと) |
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まずはここだけ押さえよう!(容量・区画)
- 総容量30,000L以下 … 移動タンク貯蔵所全体の「上限値」。
- 4,000L以下ごとに完全間仕切 … 1区画=1タンク室として独立扱い。
- 後続の区画・装備と合わせて「30,000L・4,000L・2,000L」の数字セットで覚える。
区画ごとの装備
区画ごとに必要な装備
- 間仕切で区画した各タンク室にマンホールを設ける。
- 同じく各タンク室に安全装置を設ける。
- 容量が2,000L以上のタンク室には防波板を設ける。
※ 防波板:走行中の遠心力等で液体が片寄るのを防ぐ板である。一般に間仕切板は輪切り方向、防波板は縦方向に配置する。
保護・防錆
タンクの保護・防錆
- 移動貯蔵タンクには安全装置を設ける。
- タンクの保護のため、防護枠・側面枠を設ける。
- 外面にはさび止め(防錆)塗装を施す。
ひっかけ注意(容量・装備)
- 総容量30,000L以下を「20,000L以下」「25,000L以下」などに変えた選択肢に注意。
- 4,000L区画と2,000L防波板を入れ替えた数字ひっかけに要注意。
- 防波板はすべてのタンク室ではなく「2,000L以上のタンク室だけ」に必要、という条件を落とさないこと。
設備
ここからは、移動タンク貯蔵所に備え付けるべき各種設備(排出口・底弁・閉鎖装置、配管・電気設備、表示・標識、消火器など)の基準を整理する。
事故が起きたときに、どこで危険物を止めるか・守るか・知らせるか・消すかをイメージしながら読むと、条文の意味がつかみやすく、得点源になりやすい分野である。
まずはここだけ押さえよう!(設備の全体像)
- 排出口・底弁・閉鎖装置 … 漏えい時にすばやく流れを止めるしくみ。
- 配管・電気設備・静電気対策 … 漏えい・引火を防ぐための保護装備。
- 表示・標識 … タンク内容物や危険性を周囲に知らせるための表示。
- 消火器などの消火設備 … 万一の火災に初期消火で対応するための備え。
※ このあと出てくる表は、上の4グループ(止める/守る/知らせる/消す)に対応している。位置づけを意識しながら、個々の数字や用語を覚えていく。
排出口・底弁・閉鎖装置
排出口・底弁・閉鎖装置| 項目 | 基準 | 補足 |
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| 排出口 | タンク下部に排出口を設ける場合は、当該排出口に底弁を設ける。 | 漏えい時に元から止めるための弁である。 |
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| 閉鎖装置 | 非常時に直ちに底弁を閉鎖できる手動閉鎖装置および自動閉鎖装置を設ける。 | 手動+自動の二重系で確実に遮断する。 |
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手動閉鎖装置 の操作 | 手動閉鎖装置にはレバーを設け、その直近に操作表示を掲示する。 レバーは手前に引き倒すことで作動し、長さは15m以上とする。 | ※ 長いレバーで、危険箇所から離れて操作できるイメージ。 |
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出る出るポイント(排出口・底弁)
- 排出口には必ず底弁 … 漏えい時は「出口の元から止める」イメージ。
- 手動+自動閉鎖装置 … 非常時に確実に閉じる二重の安全網。
- 手前に引き倒すレバーが15m以上 … 「引く・長いレバー」のセットで暗記。
ひっかけ注意
- レバー操作は「押す」ではなく「手前に引き倒す」。方向を入れ替えるひっかけに注意。
- 15m以上はレバーの長さの数字。他の設備の「距離」と取り違えないこと。
配管・電気設備・静電気対策
配管・電気設備・静電気対策| 項目 | 基準 | 補足 |
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配管の 端部 | 移動貯蔵タンクの配管先端部に弁等を設ける。 | 末端での確実な遮断が目的である。 |
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| 電気設備 | 可燃性蒸気が滞留するおそれのある場所に設ける電気設備は、可燃性蒸気に引火しない構造とする。 | 防爆構造にして火花着火を防ぐ。 |
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静電気 対策 | ガソリン、ベンゼン等の静電気災害のおそれがある液体を扱う場合は、接地導線を設ける。 | 荷役時の接地(アース)を徹底し、静電気火花を防止する。 |
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ひっかけ注意(配管・電気設備)
- 配管先端部=弁/タンク下部=底弁。どこに付く弁かを取り違えないこと。
- 電気設備は「可燃性蒸気に引火しない構造」がキーワード。「防爆型にする」という意味で押さえる。
- 接地導線が必要なのは静電気災害のおそれがある液体。他の節の接地条件とごちゃ混ぜにしないこと。
表示・標識
表示・標識| 項目 | 基準 | 補足 |
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| 表示設備 | 当該タンクが取り扱う危険物の類・品名・最大数量を見やすい箇所に表示する。 | 常時判別できる十分な大きさ・色の対比で掲示する。 |
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| 標識 | 地黒の板に黄色の反射塗料等で「危」と表示する。 | 車両の前後の見やすい位置に掲げる。 |
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消防用設備(消火器)
消防用設備(消火器)| 項目 | 消火設備 |
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| 設置 | 自動車用消火器のうち粉末消火器(充てん量3.5kg以上)またはその他の消火器を2個以上設置する。 |
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出る出るポイント!(表示・標識・消火器)
- 表示設備は類・品名・最大数量を見やすい場所に明示するセットで覚える。
- 標識は黒地の板+黄色反射の「危」+車両前後の組み合わせをワンセットで暗記。
- 消防用設備は粉末消火器3.5kg以上 × 2個以上の数字を押さえる。
貯蔵の基準
ここでは、移動タンク貯蔵所に危険物を貯蔵しているときのルールを整理する。漏えいの防止、底弁の取扱い、積替えの禁止などは、いずれも事故を「起こさない」「広げない」ための基本である。条文を丸暗記するよりも、どんな事故を防ぎたいのかをイメージしながら確認していく。
まずはここだけ押さえよう!
- 漏えいの防止:タンク本体・配管・安全装置の損傷や劣化がないか点検し、異常があればすぐ使用を中止する。
- 底弁の管理:使用時以外は完全に閉鎖しておくのが原則。誤操作や事故時の流出防止が狙い。
- 積替えの禁止:積載式以外の移動タンク貯蔵所では、危険物を貯蔵したまま積替えしないことが基本。漏えい・静電気事故を防ぐためのルール。
※ 「漏えい防止」「底弁閉鎖」「積替え禁止」の3点セットが、貯蔵時の基本ルールである。
貯蔵時の取扱い基準
貯蔵時の取扱い基準| 項目 | 基準 | 補足・目的 |
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漏えいの 防止 | 移動貯蔵タンクおよび安全装置・配管は、裂け目、結合不良、極端な変形、注入ホースの切損等により漏れが生じないように適切に維持管理する。 | 定期的に点検・整備を行い、異常の兆候があれば直ちに使用を中止する。 |
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底弁の 管理 | 底弁は使用時以外は完全に閉鎖しておく。 | 誤操作や事故時の大量流出を防止する。 |
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積替えの 禁止 | 積載式以外の移動タンク貯蔵所では、危険物を貯蔵した状態のまま積替えを行ってはならない。 | 移送中の漏えい・静電気事故を防止する。 |
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移動タンク貯蔵所に備え付ける書類
備付書類の一覧| 項目 | 備付書類の一覧 |
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| 完成検査証 | 完成時に受検した検査の結果を示す書類である。 |
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| 定期点検記録 | 定期点検の実施状況や結果を記録したものである。 |
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譲渡/引渡の 届出書 | 所有者や使用者に変更があった場合に提出する届出書である。 |
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品名/数量等の 変更届 | 危険物の品名/数量または指定数量の倍数に変更がある場合に提出する届出書である。 |
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出る出るポイント!
- 積替えのルールは「積載式以外では積替え不可」。選択肢では「積載式はOK」との対比で問われやすいので、セットで覚える。
- 底弁は平常時は閉鎖(使用時だけ開ける)という運用ルールがよく狙われる。
- 漏えい要因の語句「裂け目/結合不良/変形/注入ホースの切損」は並びそのものがひっかけになる。言い換え・抜け・入れ替えに注意。
- 備付書類は完成検査証/定期点検記録/譲渡・引渡の届出書/品名・数量等の変更届の4種類セットとして暗記しておく。
取り扱いの基準
ここでは、移動タンク貯蔵所から危険物を注入・詰め替え・荷卸しするときのルールをまとめる。静電気対策やエンジン停止、荷卸し時の立会いなどは、いずれも作業中の火災・爆発を防ぐための運用ルールである。「なぜその操作が必要なのか」をイメージしながら、条文の流れで確認していく。
まずはここだけ押さえよう!
- 注入作業では、ホースを注入口側に確実に接続し、緊締具で離れないように固定するのが基本である。
- 容器の直接詰め替えは原則禁止で、認められるのは条件付きの例外パターンだけ、という構図を押さえる。
- 荷卸し中はエンジン停止+立会い義務+静電気対策の3点セットで「着火源と帯電を断つ」イメージで覚えておく。
注入時の基本
注入時の基本| 項目 | 注入時の具体的な作業方法 |
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ホースの 接続 | 移動貯蔵タンクから他のタンクへ危険物を注入するときは、注入ホースを注入口に緊結して行う。 |
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| 用語 | ※ 緊結:留め具等を用いて離れないように確実に結合することをいう。 |
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出る出るポイント!
- ホースは必ず「注入口に緊結」。差し込むだけ・手で押さえるだけはNGである。
- 緊結=離れないように固定すること。用語ごとセットで覚えておく。
容器への直接詰め替え(原則と例外)
容器への直接詰め替え(原則と例外)| 原則 | 例外の趣旨 | 適用範囲 |
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原則として 直接の詰め替えは 行わない。 | 安全確保のため、一定の条件をすべて満たす場合に限り容認される。 | 移動貯蔵タンク → 運搬容器 への充填 |
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詰め替えの条件
以下の4つすべてを満たしていることが、直接詰め替えを認める条件である。
- 安全な注入に支障がない程度の適切な注入速度で行う。
- 注入ホース先端部に手動開閉装置付き注入ノズルを用いる。
※ 手動開閉装置を開放状態で固定する装置が付いているものは使用しない。 - 詰め替える容器は、運搬容器の技術上の基準に適合するものを使用する。
- 詰め替える危険物は第4類で引火点40℃以上とする。
ひっかけ注意!
- 「原則として行わない」がスタート。運搬容器への充填+4条件すべてを満たしたときだけ例外として許される。
- 条件は①注入速度 ②手動ノズル ③容器の基準適合 ④第4類・引火点40℃以上の4点セットで覚える。
- 引火点40℃未満や、開放状態で固定するノズルは典型的な誤答パターンである。
静電気対策・接地・上部注入
静電気対策・接地・上部注入| 項目 | 基準 | 補足 |
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| 接地 | ガソリン・ベンゼン等の静電気災害のおそれがある液体の入出時には、移動貯蔵タンクを確実に接地する。 | 導線により受入側の接地電極等と確実に緊結する。 |
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上部からの 注入 | 上部から注入するときは注入管を用い、その先端をタンク底部に接触させる。 | 流下時の帯電や霧化を抑制する。 |
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| 油種変更時 | ガソリンと灯油・軽油などに切り替える場合は、静電気等の災害防止措置を講じる。 | 残留燃料や蒸気の影響に十分留意する。 |
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エンジン停止の要件
エンジン停止の要件| 項目 | エンジン停止の要件 |
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| 対象 | 移動貯蔵タンクから引火点40℃未満の危険物を他のタンクに注入するとき |
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| 措置 | 移動タンク貯蔵所のエンジンを停止する。 |
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荷卸し時の立会いと確認
荷卸し作業では、受け入れ側と移動タンク貯蔵所の双方が内容を確認しながら作業を進める。油種の取り違えや容量オーバーは重大事故に直結するため、立会いと事前確認が重要なポイントである。
- 受け入れ側の事業者と移動タンク貯蔵所の双方の危険物取扱者が立ち会う。
- 受け入れタンクの油種を確認する。
- 注入口の位置・表示を確認する。
- 残油量(タンク内の空間容量)を確認する。
出る出るポイント!
- 静電気対策は接地+上部注入時の底部接触+油種変更時の措置の「3点セット」で押さえる。
- エンジン停止の対象は引火点40℃未満の危険物。「40℃以上」と取り違えないようにする。
- 荷卸し時の確認は双方の危険物取扱者+油種+注入口+残油量の「4点確認」が基本である。
ひっかけ注意
- 接地は「軽く触れていればよい」ではなく、接地電極等と確実に緊結していることが条件である。
- 上部注入は注入管の先端をタンク底部に接触させるのがポイント。「上からそのまま注ぐ」イメージの選択肢は誤りである。
- 荷卸しの立会いは受け入れ側だけ/移動タンク側だけでは×。必ず双方の危険物取扱者が登場する選択肢を選ぶ。
- エンジン停止は荷卸し作業のたびに常にではなく、条件は「引火点40℃未満を他タンクに注入」のときである。
移送の基準
ここでは、移動タンク貯蔵所で危険物を道路上などに運ぶときのルールをまとめる。誰が乗車するか、どんな書類を持つか、どこで停止し、どのように点検・通報するかといった運転中の安全運用ルールがポイントである。「移送」と「運搬」の違いは、試験でもよく問われる用語なので、最初に整理してから読み進める。
まずはここだけ押さえよう!
- 移送=タンクローリーなどの移動タンク貯蔵所で危険物を運ぶ行為。運搬=ドラム缶などの容器に入れた危険物を車両で運ぶ行為である。
- この節は走行中の安全ルールがテーマ(乗車できる人・携行する書類・停止場所・点検や通報のしかた)を押さえる。
- 覚えるときは「誰が責任を持つか」と「車両がどんな状態のときに何をしてよい/いけないか」の2つの切り口で整理する。
用語の整理(移送/運搬)
用語の整理(移送/運搬)| 用語 | 定義 | 例 |
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| 移送 | 移動タンク貯蔵所(タンクローリー等)により危険物を運ぶ行為をいう。 | タンクローリーでの配送 |
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| 運搬 | ドラム缶等の容器に収容した危険物を自動車等で運ぶ行為をいう。 | ドラム缶での輸送 |
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出る出るポイント!
- 移送=タンクローリーなどの移動タンク貯蔵所で運ぶ行為。
- 運搬=容器に入れた危険物(ドラム缶等)を車両で運ぶ行為。
- 本試験では「移送」と「運搬」を入れ替えた肢が定番のひっかけである。
「移送=ローリー/運搬=容器」のセットで覚えておく。
乗車義務・携帯義務
乗車義務・携帯義務| 項目 | 基準 | 補足 |
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危険物取扱者 の乗車 | 移送の際は、当該危険物を取り扱うことができる危険物取扱者を乗車させる。 | 指定数量未満でも、危険物取扱者の乗車が必要である。 |
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| 免状の携帯 | 危険物取扱者は、移送に従事して乗車している間、危険物取扱者免状を携帯する。 | 条文のフレーズ「移送に従事して乗車している間」をそのまま覚えておく。 |
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ひっかけ注意!
- 乗車義務は指定数量以上に限られない。「指定数量未満でも取扱者が乗る」が正解である。
- 免状の携帯義務は「移送に従事して乗車している間」がキーワード。
「走行中のみ」「移送開始時のみ」などと書き換えられていたらひっかけと疑う。
出発前の点検
出発前の点検| 項目 | 出発前の点検 |
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| 点検対象 | 底弁等の弁、マンホールおよび注入口のふた、消火器等を点検する。 |
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| 留意点 | いずれも確実に閉止・装備されていること、損傷や漏えいの兆候がないことを確認する。 |
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出る出るポイント!
- 出発前点検のセットは底弁等の弁/マンホール/注入口のふた/消火器。どれか1つを別の設備に入れ替えるひっかけに注意する。
長時間にわたるおそれがある移送と要員確保
長時間にわたるおそれがある移送と要員確保| 判定 | 要件 | 措置 |
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長時間移送に 該当 | ① 連続運転時間が4時間超 または ② 1日あたりの運転時間が9時間超となる見込みの場合に、 「長時間にわたるおそれがある移送」に該当する。 | 2名以上の運転要員を確保する。 |
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| 用語 | ※ 連続運転時間:休止(1回10分以上)をはさまず、合計30分以上の休止も取らずに継続して運転する時間を指す。 | |
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出る出るポイント!
- 4時間超/9時間超/運転要員2名以上の「数字+人数セット」で丸暗記しておく。
- 問題文では「長時間にわたるおそれがある移送」とだけ書いて、具体的な時間の数値を選ばせるひっかけが多い。
停止場所・緊急時の措置
停止場所・緊急時の措置| 場面 | 基準 | 通報等 |
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一時停止 (休憩・故障等) | 安全な場所を選んで停止する。 | 周囲の火気・交通・地形を考慮して停止位置を選ぶ。 |
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| 著しい漏えい等 | 災害のおそれがある場合は、直ちに応急措置を講じる。 | 状況を確認し、速やかに消防機関等に通報する。 |
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ひっかけ注意!
- 休憩・故障などの一時停止でも「安全な場所」がキーワード。「路肩ならどこでもよい」などの選択肢は誤りである。
- 著しい漏えい等=応急措置+消防機関への通報のセット。どちらか片方だけの記述はひっかけにされやすいので注意。
特定危険物の移送(経路届・携帯)
特定危険物の移送(経路届・携帯)| 対象 | 手続 | 遵守事項 |
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アルキル アルミニウム等 | 移送の経由等を記載した書面を関係消防機関へ送付し、その写しを携帯する。 | 書面に記載された経由・日時等の内容どおりに移送する。 |
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出る出るポイント!
- 対象はアルキルアルミニウム等であること。
- 経路等を記載した書面を消防機関に送付し、その写しを携帯するまでがワンセット。「送付のみ」「携帯のみ」は誤りである。
- 実際の移送は、書面に記載された経由・日時どおりに行う点もひっかけ選択肢で問われやすい部分である。
取締り・確認
消防吏員または警察官は、火災予防上必要があると認めるときは、走行中の移動タンク貯蔵所を停止させ、乗車している危険物取扱者に危険物取扱者免状の提示を求めることができる。
※ 吏員(りいん):消防本部・消防署などに勤務する公共団体の職員(地方公務員)を指す。
出る出るポイント!
- 停止させる権限を持つのは「消防吏員または警察官」であること。
- 対象は走行中の移動タンク貯蔵所である点に注意。駐車中などと取り違えないようにする。
- 求められるのは危険物取扱者免状の提示。乗車中の携帯義務とセットで、ひっかけ選択肢になりやすい箇所である。