保安検査の対象

政令で定める屋外タンク貯蔵所または移送取扱所所有者は、 政令で定める時期ごとに、当該施設に係る構造および設備について 政令で定められた事項が技術上の基準に従って維持されているかどうかについて、 市町村長等が行う保安に関する検査を受けなければなりません。
※ この検査は、特に「臨時保安検査」といいます。

なお、定期点検は、製造所等の位置・構造・設備技術上の基準に適合しているかどうかを対象として行います。

保安検査の概要

保安検査の対象、検査時期および検査事項は次のとおりです。

定期保安検査(※1)

定期保安検査
屋外タンク貯蔵所 移送取扱所
保安検査の対象 特定屋外タンク貯蔵所(容量 10,000 kL 以上) 特定移送取扱所
・配管の延長が15 kmを超えるもの
最大常用圧力が0.95 MPa以上かつ延長が7〜15 km以下のもの
検査時期 原則 8年に1回(※2) 原則 1年に1回
検査事項 液体危険物タンクの底部板厚および溶接部の確認 移送取扱所の構造および設備(政令で定める事項)

学習メモ:

※1 定期保安検査の検査時期は、次の場合に所有者等の申請に基づき、 市町村長等が別に定める時期とすることができます。
① 危険物の貯蔵および取扱いを休止しており、通常の検査期間が適当でないと認められるとき。
災害その他の非常事態の発生や保安上の必要が生じ、当該時期に検査を行うのが適当でないと認められるとき。

※2 特定屋外タンク貯蔵所のうち、総務省令で定める保安措置を講じているものについては、 当該措置に応じ、総務省令で定めるところにより市町村長等が10年または13年のいずれかの期間に定めることができます。 (※ 通常は8年に1回が原則です。)

臨時保安検査

臨時保安検査
屋外タンク貯蔵所
保安検査の対象 特定屋外タンク貯蔵所(容量 10,000 kL 以上)
実施事由 タンクの不等沈下の値が、タンク直径の1%以上となった場合
検査事項 液体危険物タンクの底部板厚および溶接部

クイズ

定期保安検査の屋外タンク貯蔵所の検査時期として正しいものはどれですか?

次は第1章20節:保安距離に進みます。

保安距離