27節:イオン化傾向

👉このページでわかること

ここでは、金属のイオン化列、水素とイオン化列の関係、イオン化傾向の大小による金属の反応性の違い、水・酸・空気中における金属の反応性を解説します。

イオン化列

金属は電解質の水溶液に溶け出すと陽イオンになります。金属の種類によって、イオンのなりやすさは異なり、このイオンのなりやすさをイオン化傾向といいます。金属をイオン化傾向の大きい順に並べたものを金属のイオン化列と呼びます。

金属のイオン化列を示す図。イオン化傾向の大きい順に、リチウムLi・カリウムK・カルシウムCa・ナトリウムNa・マグネシウムMg・アルミニウムAl・亜鉛Zn・鉄Fe・ニッケルNiと続き、スズSn・鉛Pb・水素H2・銅Cu・水銀Hg・銀Ag・白金Pt・金Auの順に並ぶ。
金属のイオン化列 — 元素記号と元素名を対応させて示しています。

覚え方

貸そうかな、まああてにすんなひどすぎる借金

語呂合わせ「貸そうかな、まああてにすんなひどすぎる借金」と元素記号の対応図。貸そう=K、か=Ca、な=Na、ま=Mg、あ=Al、あ=Zn、て=Fe、に=Ni、すん=Sn、な=Pb、ひ=H、ど=Cu、す=Hg、ぎる=Ag、借=Pt、金=Auに対応する。
Liはこの語呂合わせに含まれないため、対応表はK〜Auの16元素のみです。

水素は金属ではないが、金属と同じく陽イオンになるため、イオン化列に組み入れることが多いです。

鉄や亜鉛を酸に溶かしたとき水溶液から水素ガスが発生するのは、鉄や亜鉛が水素よりイオン化傾向が大きく、水素イオンが電子を受け取って水素原子に戻り、2個結びついて水素分子(H₂)になるためです。

イオン化傾向が大きい金属は、化学変化しやすいため取り扱いに注意が必要です。また、イオン化傾向が小さい金属は化学的に安定しています。

金属のイオン化列と反応性

金属のイオン化列と、水・酸・空気中での反応性をまとめた図。イオン化傾向の大きい順にLi・K・Ca・Naは冷水と反応し、Mgは熱水と反応し、Al・Zn・Feは高温の水蒸気と反応する。塩酸・希硫酸とはLi〜Pbが反応して水素を発生し、硝酸や熱濃硫酸にはLi〜Agが溶けるがAl・Fe・Niは不動態となり溶けない。王水にはLi〜Auすべてが溶ける。空気中ではLi〜Naが速やかに酸化し、Mg〜Agは表面に酸化被膜をつくり、Pt・Auは酸化されない。
王水とは濃硝酸と濃塩酸を体積比1:3で混合した溶液。強い酸化力がある。

クイズ

常温の乾燥空気中で酸化されない金属はどれか。

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