31節:主な気体の特性

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ここでは、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、アセチレン、窒素、希ガスの主な特性、酸素原子の電子配置、一酸化炭素と二酸化炭素の比較、空気の組成を解説します。

酸素

酸素の主な特性
分類特徴
性状20℃、1気圧で無色無臭の気体。液体酸素は淡青色で、強い磁石に引き寄せられる。
存在大気中に体積の割合で約21%含まれる。
燃焼性酸素自体は不燃性。燃焼を助ける支燃性がある。酸素濃度が高くなるにつれて、可燃物の燃焼は激しくなる。
反応性反応性に富み、高温では一部の貴金属、希ガス元素を除き、他のほとんどの元素と化合物(特に酸化物)をつくる。白金・金・銀・不活性ガス・ハロゲン等とは直接化合しない。
溶解性水にあまり溶けない。

希ガス元素と不活性ガス

酸素の特性にある「希ガス元素」と「不活性ガス」は、ここでは同じ元素を指します。希ガスは、他の物質と反応しにくい性質から、不活性ガスとも呼ばれます。

実験室では、触媒を使用して過酸化水素を分解してつくります。

2H2O2 → 2H2O + O2

酸素原子の電子配置

酸素原子の電子配置図。原子核は8+で、内側のK殻に電子2個、外側のL殻に電子6個がある。L殻の6個が最外殻電子であり、価電子である。
酸素は8個の電子を持ちます。最も外側の電子殻の電子=価電子は6個です。

二酸化炭素

二酸化炭素の主な特性
分類特徴
生成炭素または炭素化合物の完全燃焼により生成する。
性状空気より重く、無色・無臭の不燃性の気体。消火剤として使用される。
空気との比較1モル当たりの空気質量は約29g。これに対し、二酸化炭素CO2は12+16×2=44gであるため、空気より重い。
人体への影響通常は人体に無害だが、空気中の濃度が高くなると有害となる。
溶解性水に溶け、その水溶液(炭酸水)は弱酸性を示す。
状態変化1気圧では液体にならず、-79℃で昇華して固体(ドライアイス)となる。ただし、加圧した状態で温度を下げると、容易に液化する。

一酸化炭素

一酸化炭素の主な特性
分類特徴
生成炭素または炭素化合物の不完全燃焼により生成する。
毒性人体に極めて有毒である。
性状空気より軽く、無色・無臭の可燃性の気体。
燃焼空気中で点火すると、淡青色(青白い)の炎をあげて燃焼し、二酸化炭素になる。
溶解性水にほとんど溶けない(わずかに溶ける程度)。
液化沸点が-192℃で、液化しにくい。

一酸化炭素と二酸化炭素の比較

一酸化炭素と二酸化炭素の比較
性質一酸化炭素CO二酸化炭素CO2
20℃のとき無色無臭の気体無色無臭の気体
空気に対する比重0.97(空気より軽い)1.5(空気より重い)
空気中での燃焼性燃焼する(淡青色の炎)燃焼しない
液化困難容易
毒性有毒ほぼ無毒
水溶性ほとんど溶けない溶ける
還元性・酸化性還元性をもつ酸化性がある

水素

水素の主な特性
分類特徴
軽さ原子番号1の元素で、物質中最も軽い。このため空気中では拡散しやすい。
性状無色・無臭の気体。
燃焼性可燃性で、淡い青色の炎をあげて燃焼し、水を生じる。炎は見えにくい。
燃焼範囲4~75%で非常に広い。
溶解性水には溶けにくい。

水素は、酸素と反応して水を生じます。

2H2 + O2 → 2H2O

アセチレン

アセチレンの主な特性
分類特徴
構造構造式H-C≡C-Hで、三重結合を持つ。
反応性このため、他の物質と付加反応をおこしやすい。
臭い純粋なものは無臭だが、市販されているものは通常、硫黄化合物などの不純物を含むため、特有の臭いを持つ。
燃焼酸素と混合して完全燃焼させたときの炎の温度は3,330℃にも及ぶため、鉄の切断や溶接に広く使われている。

実験室では、炭化カルシウム(カーバイド)に水を作用させてつくります。

CaC2 + 2H2O → C2H2 + Ca(OH)2

アセチレンに水を加えると、アセトアルデヒドが生成します。 アセトアルデヒドの生成には、水銀塩の触媒が必要です。

C2H2 + H2O → CH3CHO

窒素

窒素の主な特性
分類特徴
性状原子番号7の元素で、無色・無味・無臭の気体。
液体窒素窒素の気体を冷却した液体窒素は、無色透明で流動性が大きい。
大気中の存在大気中の体積の割合で約78%を占めている。
性質不燃性で、水に溶けにくく、20℃では不活性である。
用途消火剤としても使用される。
高温・高圧での反応高温・高圧では、多くの元素と直接化合するため、アンモニアや酸化窒素など多くの窒素化合物をつくる。
呼吸との関係生物は窒素を酸素と共に吸い込んで、二酸化炭素と共に吐き出している。体に吸収されにくいが、高圧下では体内に溶け込み、急に減圧すると気泡となって潜水病(減圧症)の原因になる。
生体中の窒素アミノ酸およびタンパク質の構成元素であり、アンモニウム塩、硝酸塩などとしても生体中に存在する。

希ガス

希ガスの主な特性
分類特徴
定義周期表の第18族に属する元素のこと。
元素ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、ラドン(Rn)。
安定性希ガスの原子はとても安定しているため、他の原子と結合しにくい。
反応性そのため、他の物質と反応しにくく、ほとんど化合物をつくらない。

空気

空気(大気)の組成
成分体積の割合
窒素約78%
酸素約21%
アルゴン0.93%
二酸化炭素0.04%
その他水蒸気、ネオン、ヘリウム等

場所や時間によって変化する水蒸気を除き、この割合はほぼ一定です。

クイズ

一酸化炭素と二酸化炭素の性質について、次のうち誤っているのはどれか。

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